円安の行方
今日は円安の行方について所感を買いてみたいと思います。
2013年9月28日現在、ドル円は98円付近、ユーロ円は133円付近 にあり
ます。安倍政権の誕生、日銀の金融緩和により、円は顕著に売られやすい通貨となり、
それにより円安トレンドが進行し、ドル円も一時100円越えをつける展開が
ありました。現在は、9月のバーナンキのFOMC声明で、期待された緩和縮小時期が
先送りされることになり、その結果、ドルが売られ、ドル円は98円代まで下落して
います。
アメリカは今後、景気が上向きになるので、来年にはドル円も110円ぐらいまで行くという専門家がいますが、 個人的にはドル円がそこまで上がる可能性は低いと思います。
アメリカも日本もそうですが、景気は上向きとなっていますが、それほど失業者の減少には至っておらず、逆に正規雇用の減少は 増加しています。欧州も失業者対策を最大の 課題としているので、しきりに利下げ方策を打ち出しています。世界中の失業者がなく
なり、誰もが裕福な時代になることを切に願います。
ユーロは、FOMC声明を受けたドル売りにより、買いが進み、特に、弱小通貨、円との
ペアであるユーロ円は、一時、134円後半まで急騰する場面がありました。 現在は、加熱した上昇相場への調整もあり、133円前半あたりまで下落しています。
10月は、消費税導入決定、シリア問題の行方、そしてアメリカの債務上限問題への対応が為替相場の懸念事項になりそうです。
消費税増税は、東京オリンピック誘致成功もあり、決定される確率は高そうです。
シリア問題については、もし解決せず、中東全般への緊張拡大やロシアとの軋轢が生じてしまった場合は、為替相場はリスクオフとなり、 円が買い戻される恐れがあります。
戦争は罪のない人を不幸にする罪悪です。国際社会は、戦争勃発の危機が起きないように気を払わなければなりません。
シリアについては、平和的に解決することを強く望み ます。
先日の安倍総理のシリアへの支援60億円は大きく評価できる出来事でした。
アメリカの債務上限問題は、これまで数回発生してきましたが、そのたびに議員の賛同を得ることで解決してきました。今回も何らかの手を打つことはありそうです。ただし、
米国の負債額はますます増大する一方なので、今回解決できても、次回はどうするかが
問題になります。
このような出来事を踏まえると、しばらくは、ドル円の100円超えは難しいのではないでしょうか。
一方、ユーロ円については、米国の金融緩和政策見送りによるドル安で、一段の上昇の
可能性があり、130円代後半ぐらいまでは一時的に上がるかもしれません。
しかし、ユーロが上がりすぎると、欧州ECBは、高すぎるユーロを下げる政策(ユーロ売り介入もありうる)を必ず行なってくる はずです。 したがってピークをつけた後、ユーロ円は120円代に押し戻される公算が高い
と思います。
以上、自分なりの所感でした。
2013年9月28日