竜宮小僧 棚田に入るときの注意点
今日は「竜宮小僧」について書いてみたいと思います。
静岡県浜松市に「久留米木(くるめき)の棚田」という棚田がありますが、
先月、この棚田において来年のNHK大河ドラマ「おんな城主直虎」のロケが行われたというニュースが地元の新聞に掲載されました。
大河ドラマのロケがご当地で行われるのは珍しいとのことです。
棚田の中では、今川家配下の井伊家の領地に検地が入るというシーンが撮影されたようで、このシーンは、
来年の2月19日(日)夜8時からの第7回で放映されるそうです。
久留米木の棚田は以前行ったことがありますが、そこは浜松市の少し北側に位置する山奥にあり、新城市側からは、愛知と静岡の県境を越えて都田ダム方面に向かう途中にあります。
また、そこは四方、山に囲まれた所でもあります。
久留米木の棚田の位置(Googleマップ)
棚田への入り方での注意点ですが、入り口には一般車両用の駐車場がなく、車はそこから少し離れた決められた場所に止めることになります。
棚田までは車を降りてから10分ほど歩くことになります。
棚田の中には舗装された小道があり、この小道を通ることで散策をすることができます。
また、農家の人が作業をしているときは、あいさつをする、舗装された小道以外は通らない、写真を撮るときは許可をとる、などの決まりがあります。
この棚田には800枚ほどの田んぼがもともとあったようですが、農業従事者の減少により、現在では200枚ほどの田んぼが残っているようです。
そこで、地元有志をはじめとする方々が、棚田をなんとか盛況させたいという思いで、現在、開拓に乗り出しているとのことです。
そして、この棚田にまつわる話として「竜宮小僧」の伝説があります。
この伝説とは、(以下、自分なりの要約)
「昔、久留米木を流れる川の中に竜宮に通じていると言われた淵があり、田植えの時期になるとこの淵の中から小僧が現れて、お百姓さんの田植え仕事を手伝いました。
お百姓さんたちは、その小僧を竜宮小僧と名付け、たいそう可愛がりました。
ある時、お百姓さんたちは小僧への感謝の気持ちをこめて、小僧を食事に招待しました。
ところが小僧は、お百姓さんたちに「たで汁は自分にとっては毒なのでどうか差し出さないでください。」と告げました。
しかし、お百姓さんの一人が、小僧にたで汁を差し出してしまい、それを飲んでしまった小僧は亡くなってしまいました。お百姓さんたちは、とんでもないことをしたことを
悔い、小僧をていねいに葬りました。
すると、その葬った所から水が湧き出してきたので、お百姓さんたちは、これを竜宮小僧からの恩恵と思い、その水を引いて田んぼを増やしていくことにしました。
やがて、増えた田んぼは久留米木の棚田と呼ばれるほどのものになりました。」
という話です。
この「竜宮小僧」にまつわる場所は、棚田の奥にあります。
その場所の手前には柵がありますが、柵を開けることでその場所の方へ行くことができます。
ただし、イノシシなどの出没の可能性があるので注意が必要です。
また、柵は必ず閉めるようにします。
久留米木とその周辺には、この他にも伝説が残されていて、都会にはない山奥の独特な感覚を味わうことができます。
さて、来年の大河ドラマ「おんな城主直虎」ですが、この物語に関連した本を購入して、少し知識をつけてみました。
井伊家の血族を中心とした物語なので、よく似た名前の人物が登場し、相関関係も複雑です。
そのようなことから、ドラマを観るときの覚えとして、井伊家を中心とした家系図を作ってみました。(青字は大河ドラマの俳優名です。わかっている範囲で記入しました。)
以上、錦戸勝彦の竜宮小僧についての記事でした。
2016年11月6日