米国の利上げ

今日は米国の利上げについて書いてみたいと思います。

米国は、今月17日に10年近く続いた事実上のゼロ金利政策を解除して、
利上げに踏み切る決定をしました。
具体的にはFF金利を年に0.25%引き上げて、0.25~0.5%にするというものです。
これは、銀行どうしでの資金の貸し借り上での金利を上げることで、企業への融資を鈍らせたり消費者のローンの額を上げたりして景気の過熱を抑えていこうというものです。

しかし、米国の景気は、それほど過熱している状況ではありません。
インフレ率もそんなに高くなく、普通に考えると利上げを迫られるような状況ではありません。
これ以上ゼロ金利政策を続けると、経済が正規のサイクルに戻れなくなることもあり得るため、今年中での利上げの宣言が決断されたのかもしれません。

また、米国が利上げに踏み切ったことで、世界経済、とくに新興国の経済の流れは、
今後、変わっていきそうな感じになってきています。
ゼロ金利政策下では、新興国に資金が流れて、新興国の経済は加熱しましたが、
利上げ下では、資金の逆流が起こるため新興国の経済が打撃を受ける恐れがあります。
利上げには、必然的にこのような痛みが伴いますが、なるべく早くそれが解消される方向に進むことを強く望みます。

また、米国の利上げによりドルの金利が上がるため、理論上ドル買い円安が進みやすい
状況ですが、実際、米国も日本も過度なドル高円安は望んでいないようです。

個人的な考えですが、今の日本の現状では追加緩和を行う必要性はないと思っています。
日米、各々が持つ意図から推測して、これからは、円安にはそれほど進まないのではないかと思っています。

今年もあとわずかです。
年末は寒くなりそうですが、体調は崩さないようにしていきましょう。
では、来年もよいお年を。

以上、米国の利上げについての記事でした。
2015年12月25日

 

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